2025年10月21日火曜日

私も練習しない子どもだった


 私はギターに転向するまではチェロをやっていました。4歳から始めたのですが練習を熱心にやる子どもではなかったのです。練習をたいしてしないものだから教則本の曲が全然合格しない、なかなか先に進みませんでした。後から始めた自分より年下の子たちにどんどん追い抜かれていきました。悔しかった。練習をしてこなくてレッスンに臨むときのあの嫌な感じ 思い出します。 時代が違いますから先生は練習をしてこないと容赦なかった。呆れた顔をあからさまにされましたね。ため息もつかれましたね。先生が機嫌が悪い時なんかもう… なんだか恥ずかしい気持ちになったのを忘れません。 帰り道付き添いの母に「お母さん恥ずかしい、もうやめる??」と悲しい顔で言われたのも忘れません。そのとき「うん僕やめる!」と言わなかったのは音楽・チェロが好きだったからだと思います。下手だけど他の子ができないことができることが誇らしかったし何よりもチェロが好きだった。

私がやる気になるのは中学生になってからでした。そしてバッハの無伴奏チェロ組曲まで弾くようになるまで成長しました。時間は人よりかかったけど8冊ある教則本も全て修了しました。見切りをつけず続けさせてくれた、付き添いでいつも来てくれたことに感謝しています。あのときやめていたらギタリスト 大手文明はいないし 今こうして先生をやっていなかったらかわいい生徒たちとも出会えていません。人生わからないもの。

自分の経験があるからこそ長い目でその子を見ます。いいところが必ずあるのでそこを褒めて育てていきます。ギターが弾けることで自信をもてるようになってほしい。それは他のことにも必ず通じます。できるようになった経験は力強いぶれない芯を作ります。生徒たちができるようになることは自分のことのように本当に嬉しい。だからどこまでも長い目で見守ります。甘いと言われてもそれが私の先生としてのポリシーです。



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