セーハというのは、一般的には人差し指で1〜6弦すべて(複数の弦)を押さえる奏法です。独学の方がギターでつまずきやすいポイントのひとつです。
独学でも、もちろんできるようにはなります。ただ、効率のよいセーハを身につけるまでに、どうしても試行錯誤が増え、遠回りになりがちです。そして、できるようになったときに出てくるのは、決まって「セーハは慣れ」という曖昧な表現です。
できない人からしたら、「慣れって何だよ」と思いますよね。
セーハを押さえるのは簡単ではありません。しかし、それを“教える”ことも同じくらい簡単ではありません。これはすべての技術に言えることですが、自分の感覚を言葉にして、相手にわかる形で伝えるには、弾く技術とは別の力が必要なのです。
私は教える立場になってから、自分の感覚を常に言語化できるよう意識してきました。
以前は、セーハは「はさむ」のではなく「腕の重みをかける」と説明していました。それでも一定の効果はありましたが、そこからさらに一歩踏み込んだ、より本質に近い説明ができるようになりました。
力のかけ方の話なので、ここで細かい技術までは書きません。しかし、この新しい説明に変えてから、生徒たちのセーハは明らかに変わりました。最近初めてセーハに取り組み始めた生徒さんでも、早い段階で成果が出ています。セーハが出てくる最初のレッスンで音がきちんと鳴るようになることもあります。
私はレッスン以外では8弦ギターを弾いています。8弦を確実にセーハするのは、6弦よりはるかに大変です。効率のよい力の使い方を研究する中で、「これだ」と思える方法にたどり着きました。
それを6弦に応用したところ、以前とは比べものにならないほど効率が上がり、左腕が疲れにくくなったのです。
私が目指しているのは、ただセーハが“できる”ようになることではありません。生徒さんが無理な力に頼らず、長く弾いても疲れにくいセーハを身につけることです。
その押さえ方を生徒たちに伝えるようになってから、セーハを身につけるスピードは明らかに速くなりました。
セーハで悩んでいる方は、才能がないわけではありません。やり方を知らないだけです。
正しい方向で取り組めば、体は必ず応えてくれます。
遠回りせず、本質から身につける方法があるということを、知っていただけたら嬉しく思います。
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